コーヒー情報

焙煎・ロースト
生豆には、もともと酸味の強いもの、苦味の強いもの、などの持ち味があります。
その持ち味を最大限に引き出し、味や香りを仕上げていくのが焙煎・ローストです。

焙煎には、浅煎り、中煎り、中深煎り、深煎りの4種類にわけらます。
この焙煎の違いによって、味覚は随分と変わってきます。
一般的に、焙煎が深くなるにつれて酸味は弱くなり、苦味は強くなっていきます。

焙煎を始めて最初の頃(浅煎り)は、クエン酸やリンゴ酸などが作りだされ、コーヒーの酸味が全面に出てきます。
焙煎が進み、深煎りになってゆくにつれて、酸味も増してはきますが、それ以上に糖質のカラメル化が進んでゆき、苦味をより強く感じるようになります。

香りの面から焙煎を見てみると、浅煎りの頃の新緑のようなさわやかな香りから、少しづつ香ばしい香りへと変わっていきます。
それぞれの珈琲豆には、特徴、持ち味があり、その特徴、持ち味・キャラクターを最大限に引き出してくれる焙煎(ロースト)のポイントは、それぞれの豆によって違っています。
この持ち味を最大限に引き出すための焙煎(ロースト)ポイントを、当店ではおまかせ焙煎でしています。

例えば、浅煎り(ミディアム)のキリマンジャロと深煎り(フルシティー)のキリマンジャロを比較すると、同じ豆とは思えないほどの味覚の変化が生じてきます。 浅煎り(ミディアム)の場合は酸味が際立ちますが、深煎り(フルシティー)では酸味はほとんど消え、
しっかりしたコクと苦味を楽しむことができます。
おまかせ焙煎でコーヒーを味われるのもよいですが、焙煎(ロースト)をちょっと変えてみられるのも、味わいの楽しみに幅がでてきます。
自分の好みの味(焙煎のポイント)を見つけるのも、コーヒーを美味しく飲むためのひとつの楽しみ方かもしれません。

焙煎(ロースト)する場合は、1種類づつローストするのが基本です。
珈琲の生豆には、柔らかい豆や硬い豆、水分量の多い豆や少ない豆などいろいろな特徴があります。
例えば、15分でブラジルとグァテマラを焙煎した場合、焼き上がりがまったく違います。
柔らかい豆のブラジルは、焼き上がっていても、硬い豆のグァテマラはまだ焼き上がってはいません。つまり、同じ時間をかければ、すべての珈琲豆が焼き上がるとは限らないのです。
ブレンドコーヒーを作る場合は、それぞれの豆を焙煎し、その後にブレンドするのが基本と捉えています。
2種類以上の豆を一緒に焙煎する方法もありますが、香味の安定性は無く、よい結果は得られません。
当店では、この事は手抜きという位置付けでやってはおりません。あくまでも、それぞれの豆を単品づつ焙煎しております。